2016年度上半期の旅行・宿泊業の倒産件数42件。過去20年間の最低水準

2016年度上半期の旅行・宿泊業の倒産件数42件。過去20年間の最低水準

東京商工リサーチ(以下TSR)による、2016年度上半期(4月~9月)の旅行・宿泊業の倒産件数が発表された。旅行業、宿泊業いずれも過去20年間で最低水準。

旅行業は3年連続の減少。旅行需要の堅調さと、金融機関の中小企業向け融資の積極化が影響

倒産件数は前年より3件少ない13件。3年連続の減少となり、過去20年で見ても2010年の12件に次ぐ低水準であった。負債総額は前年比28.7%増の14億7200万円。過去の業績不振と、同業他社との競合による販売不振が原因の倒産が多くみられた。東日本大震災関連の倒産は1件。
TSRは、倒産件数が減少した要因として旅行需要の堅調さと、金融機関の中小企業向け融資の積極化をあげている。

大型倒産は、4月に破産開始決定を受けた東京都の第1種旅行業者である「海外移住旅行者」で、負債総額は約5億円と上期最多。6月には第3種旅行業者の「東海トラベル」が破産開始決定を受けており、負債総額は1億6000万円であった。

宿泊業は過去20年で最低水準に。小規模施設の再編が増加

倒産件数は前年より15件少ない29件。過去20年で見ると、最も件数の少なかった1996年度と同数であり、負債総額は前年比35.8%減の112億9000万円(1件あたりの平均額は3億8900万円)と最低金額となった。東日本大震災関連の倒産は1件。
事業整理や再編に伴う生産のための特別清算が多く、旧会社を特別清算した後に宿泊事業を新会社または他社に譲渡するケースもみられた。TSRによると、15年上期は44件中12件が旧会社を整理するための特別清算だったが、今期は5件と減少。大型施設の再編が減少する一方、小規模施設の再編が増加しているという。先の見通しが立たない業者の中には、販売不振を原因に破産するところもあった。

大型倒産は、富山県で老舗温泉旅館「ホテルおがわ」を運営していた新川総合開発(旧社名:小川温泉)で、負債総額約23億5200万円。同社は複数の旅館を運営する愛知県「海栄館」の子会社に「ホテルおがわ」の事業を譲渡した。

【参照】
2016年度上半期の旅行・宿泊業の倒産件数は42件、前年の3割減に -東京商工リサーチ
16年上期の旅行業倒産は3件減の13件、負債総額は28.7%増
16年上期の宿泊業倒産は15件減の29件、負債総額112.9億円

(HOTELS.Biz 編集部)

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