IoTの導入により民泊運営の業務自動化を実現するxxx(エイジィ)株式会社。その先に目指すものとは?

IoTの導入により民泊運営の業務自動化を実現するxxx(エイジィ)株式会社。その先に目指すものとは?

2018年6月15日に住宅宿泊事業法案(民泊新法)が施行されるなど、宿泊業界はますます盛り上がりを見せる中、より安全で効率的な運営をしたいという声に、IoTを活用したシステム導入を提案しているxxx(エイジィ)株式会社。

既に自社開発のセルフチェックイン機能、売上管理・清掃管理機能などを備えた「minpakuIN」は、全国400件以上の宿泊施設に導入するなど、数多くの実績を残している同社のシステムや今後の展開について、今回は代表取締役である高田さんにお話を伺った。

2015年にxxx株式会社を設立した、代表取締役・高田 圭氏

xxx(エイジィ)株式会社について

会社設立の経緯を教えてください

僕自身、学生の頃から起業したいと思っており、学生時代に色んな経営者とお会いし、今すぐやったほうがいいのか、一回就職したほうがいいのかとご相談をしていました。

そこで一度就職する形をとり、人材業界向けに業務システムを販売している株式会社ブレイン・ラボに就職。後に私自身がその会社を買い取り、株式会社じげんに売却をしました。その後はじげんでも働いていたのですが、起業したい気持ちは残ったままだったので、2015年に当社を設立しました。

ちょっと変わった社名ですよね?

エイジィという企業名の由来は、ローマ字の始まりの「A」(エイ)から、終わりの「Z」(ジィ)の読み仮名で、幅広い領域で事業を展開していく意味を込めています。“xxx”は創造と挑戦の意味で、完全に当て字にして敢えて読めない社名にしています。

例えば世界的に有名なgoogleは、今は誰も“ゴーグル”とは読まないと思うんです。僕たちの会社も少しでも読んでくれる方がいらっしゃったら、社員も嬉しいんじゃないかというところで読めない社名にしました。
ありがたいことに、一度この社名を知っていただくと、よく覚えていただけますね。

社名にちなみ、オフィスの床やデスクなど、様々なところに「x」が描かれている。

どんな事業を展開されているのですか?

現在は不動産領域、婚活領域、M&A領域の3つの事業を展開しています。元々各事業のシナジーは何も想定していなく、ドメインも違いますし、実はビジネスモデルも全ての事業が異なります。

なぜ関連性のない事業、かつビジネスモデルも異なるものをやっているかというと、1つの事業で始めると、経営方針や組織が最適化されていく良い面はありつつ、多角化をしようと思ったときに、そこがハードルになってしまうから。

やはり1つの事業で成長した会社って、当然そこで成功体験を積んでいるので、別のビジネスモデル・ドメインなのに、その成功体験があたかも違う事業でも適用されるのではと感じてしまうものだろうなと。

僕自身、ブレイン・ラボ社の売却後に売却先(じげん社)の事業を手伝っていましたが、両方の会社で良くも悪くも違いというのがわかったんです。僕らが今後やっていく会社は、当然いろんな事業を展開していく会社になっていくと想像した時に、最初からやっといたほうがいいんじゃないかと思いスタートしています。

他社が最初からやらない理由は、事業の収益はやはり最初が一番厳しい。そうすると1本に集中して早く抜け出そうと思うのですが、僕らはマネタイズの早い事業を組み合わせてやることにより、借り入れもなく、どこからも出資を受けずに成り立っています。

今展開している事業のノウハウはお持ちだったのですか?

実は当社は全事業において経験者がいません。これも大きな特徴だと思うのですが、僕もやったことがない事業ですし、事業経験者を雇っていません。

僕自身、マネタイズが早いかどうかは、ビジネスモデルに依存するものだと思っています。利益率も同じで、じゃあ見ているのはどこかというと、そのドメインがアップトレンドであることと、各ビジネスがどれくらいの収益グラフを描くのか。その組み合わせがちゃんとうまく成り立つかを見て、あまりリスクをとらず継続的に収益をあげられています。

同社が手がけている、婚活事業のゲイ専用の結婚相談所「Bridgeラウンジ」も社内に設置。

民泊セルフチェックインシステム「minpakuIN」ついて

「minpakuIN」とはどんなシステムですか?

minpakuINは、IoTの活用した民泊・ホテル向けのセルフチェックインシステムです。システムの特長としては、オンライン宿泊台帳のようにOTAから入ってきた情報が自動的に反映されるため、宿泊者による入力作業が発生しません。同伴者の情報も、事前にスマホとかで入れて頂けるので、現地での作業が無くなり、宿泊者のストレスを軽減することができます。

周辺サービスとも連携をしており、リモートロック(構造計画研究所社のスマートロック)とも、自動連携しています。最大の利点は、ゲストごとに鍵の暗証番号が付与されることです。宿泊時間帯のみ利用可能な暗証番号を、ゲストごとに付与。宿泊時間帯がすぎると、暗証番号が失効します。そのため宿泊後のゲストは、鍵を開けることが出来ない仕組みです。

さらに、暗証番号の採番作業が不要です(自動採番されます)。セルフチェックイン後、タブレット端末に自動的に暗証番号が表示されるため、ゲストに暗証番号を教えるオペレーターの作業が省けます。

また、セルフチェックイン後(本人確認後)に、鍵の暗証番号を表示。本人確認前に鍵の暗証番号を伝達しないため、セキュリティ的にも非常にいいのが特徴です。

ほかにも、売上管理や稼働率のほか、清掃手配・チェック機能があり、物件や部屋タイプごとに集計される仕組みになっています。清掃チェックについては、清掃項目ごとに清掃員自身がチェックボックスで報告する機能を搭載。清掃員自らがチェック(報告)することで、責任性の向上を図れます。さらに清掃項目のチェックリストをフォーマット化し、部屋毎に作成できたり、清掃後の写真を保存することができることです。

清掃項目を事前にシステムに入れることで、「清掃後に写真を10枚撮ってほしい」などの指示をせずとも、前日に清掃項目のチェックリストがURLで送られ、清掃スタッフがスマホで確認できますし、写真を撮って報告することができます。

現状、清掃業務の精算機能はついていませんが、清掃報告をあげると件数を把握できるので、報告が上がった件数できちんと精算することが可能です。こうして様々な機能を搭載しているのも、「清掃の質を向上させる仕組みはないのか?(対策:清掃チェックリスト)」「物件ごとの収益管理もしたい」など、導入したお客様より様々な声を耳にしているから。

現在、宿泊施設で使用されるシステムは主に「PMS」「チェックインシステム」「サイトコントローラー」の3つ。ただこれらは全部別れているので、まずはPMSの部分をminpakuINでできるようにしようと考えています。

御社システムならではの強みを教えてください

当社自体がPマークを取得しており、個人情報の管理等が行き届いていることです。
minpakuINも全てAPIで情報を表示しているだけのため、端末自体に個人情報が一切残りません。そのため個人情報が盗まれる心配がありません。

上場企業など規模感のある会社の民泊物件に導入いただいているのも、こうしたセキュリティやコンプライアンス面が行き届いているからだと思います。

日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語に対応し、スマートなチェックインが可能な「minpakuIN」

ホテル向けシステムとしても展開していくのですか?

現在minpakuINは民泊向けとして謳っているのですが、それとは別にサービス名を変更し、ホテルなど宿泊特化型の施設向けの商品としてリリースする予定です。

世に出ているPMSの多くは、宴会機能とか勤怠管理、給与計算など多機能ではあるのですが、実は宿泊特化型の施設の多くは限定的な機能しか使っていません。それに意外と民泊向けのもののほうが優れていたりもするので、もっと宿泊特化型に特化した機能を作り、価格帯もリーズナブルにして売り出していこうと考えています。

今後リリース予定の機能を教えてください

予定としては、システムで本人確認ができるような、AIによる顔認証機能を作っています。
例えば外国籍の方だと、UPして頂いたパスポート写真と映像を照らし合わせ、合致しているかを判定することが可能。日本人も同様に現地で映像を撮ってもらい確認すれば、遠隔ではなく「完全無人」で本人確認ができるようになるため、格段に業務効率が上がるのかなと。

あとはお客様の収益に貢献できるようなシステムにしたいと思っています。
1つ目は、この端末で色んな商品やアクティビティの予約ができるような機能を実装していくこと。ゲスト向けのサービスをこの端末で提供することにより、そのサービスを利用した数に対しfeeが入ってくるようなサービスを考えています。

2つ目は、レベニューマネジメントシステムとして、サイトコントローラーと3wayで宿泊金額をオートで調整できる機能の搭載。3つ目はマーケティングの部分で、何かしらのSNSマーケティングのソリューションをお客様に入れることで収益をあげられないかなと思っています。

1つの事業に留まらず、多角的に事業展開している同社。社内の企画・デザインも手がけているという。

最後に

設立4年目の若い会社ながら、着実に事業拡大をしつつ、きちんとお客様やその先にいる宿泊者と向き合い、改修を繰り返しながら充実のサービスを提供し続けている同社の姿勢に強く感銘を受けた。
今後ますます需要が伸びていく宿泊業界。IoTを駆使した同社の活躍は、未来の宿泊業界を支える重要な存在となるだろう。

■「minpakuIN」サービスサイトはこちら

(HOTELIER編集部)

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