Booking.com、短期貸出を行う管理会社向けに施設の魅力をアピールする新機能を導入

Booking.comの日本法人であるブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社は2019年10月15日、短期貸出を行う管理会社をサポートするための新機能を導入したと発表した。

ルイジアナ州ニューオーリンズで開催されたバケーションレンタル・マネジメント協会(VRMA)国際会議において、Booking.comは「1秒あたり平均7名が一軒家やアパートメントなど、従来のホテルとは異なる宿泊施設(バケーションレンタル)にチェックインしている」と発表した。さらに、同社のパートナー施設から寄せられた声をもとに開発された新しいツールや、改善されたプロダクトの提供を開始していることを明らかにした。これらのツールやプロダクトは、短期貸出を行う管理会社がより多くのゲストを迎え入れられるよう、日々の管理業務を簡略化することが目的だ。

旅行業界で20年以上の経験を持つBooking.comは、「すべてのパートナー施設と真のパートナーシップを結び、共に同業界の未来を形作るための新しいアイディアを発案していく態勢が整っている」としている。これを背景に、今回提供が開始された新機能は、従来のホテルとは異なる宿泊施設を予約する旅行者が増え続ける中、こうした旅行者に最高の滞在を提供できるよう短期貸出を行っている管理会社をサポートすることに専念している専門チームによって開発された。「これは、管理会社が運営する宿泊施設が持つ、ゲストを喜ばせるポテンシャルを認識しているBooking.comにとっては特に重要なことです」と述べている。

同社の調査によると、「今年中に新しいタイプの宿泊施設に滞在する予定」と回答した旅行者は世界で43%に上るといい、従来のホテルとは異なる宿泊施設を求めている旅行者は、かつてないほど増加傾向にある。Booking.comには14万8,000以上の旅行先に600万件にも上る一軒家やアパートメントなど、従来のホテルとは異なる宿泊施設のリスティングが掲載されている。前記の傾向を受け、同社はこうした各施設の魅力をアピールすべく、パートナー施設の声に耳を傾け、プロダクトの革新に取り組むことに注力している。

今回導入された新機能はまさにこの目的に沿っており、テクノロジーを活用することで、各管理会社が運営施設をBooking.comのプラットフォーム上で宣伝し、日常業務を効率化しつつ収益の拡大・維持を実現できるようサポートしている。新機能には次のようなプロダクトや機能が含まれる。

  • グループ向け販促アドバイス:管理している宿泊施設に対するパフォーマンス向上のヒントを確認できる新しいツール。運営している全施設共通のビジネスインパクトはもちろん、一部のみに適用するものも確認できる。また、更新作業の時間も削減できる。
  • 新しいコネクティビティ機能:新しいコネクティビティ機能は、ソフトウェアプロバイダを通して鍵の受け渡しから損害補償用デポジットの回収などの業務をより簡単に行うことを可能とし、業務量の軽減につながる。
  • 管理会社が運営する宿泊施設にスポットライトを当てる各種機能:プロフェッショナルな運営が行われていることが最初からユーザーに伝わるよう、様々な新機能が導入された。その一例となるのが、管理会社が運営している他の施設全体のクチコミに基づくオーナースコア、また当サイト以外の信頼性の高いサイトのクチコミに基づく外部サイトのクチコミスコアである。これらのスコアは、予約を検討しているユーザーに安心感を与える上、宿泊施設の露出強化にもつながる。また、24時間・年中無休の連絡受付体制や鍵なしでのチェックインなど、各施設特有の設備・サービスなども強調する。
  • クオリティランク・システム:ユーザーにアピールし、正しい期待値を持ってもらえるよう、短期貸出業界では初となる客観的なクオリティランク・システムを導入した。従来のホテルランクと同様に、ランクは宿泊施設のロケーション、サイズ、施設・設備などを基準としている。
  • アドバイザリー・ボード:Booking.comはアドバイザリー・ボードを通してパートナーの声に耳を傾けている。宿泊施設の管理会社やコネクティビティ・プロバイダなど、業界内の思想的指導者によって構成されるアドバイザリー・ボードは、Booking.comがプロダクトやサービスをパートナーのニーズに合わせて改善できるよう、短期貸出業界における真のパートナーとしてのブッキング・ドットコムの役割についてアドバイスを提供する。

加えて、同社は複数の宿泊施設をBooking.com上でこれまで以上にシームレスに管理することを可能とする、新規プロダクトや改善などに関するパートナー施設向けのマーケティングキャンペーンも開始した。

ブッキング・ドットコムのホーム・アパートメント部門およびホテルチェーンのパートナーシップや戦略的セグメントを担当する、グローバルセグメンツのバイスプレジデントであるオリヴィエ・グレミヨン氏は、VRMA国際会議で行われた業界エキスパート・Simon Lehmann氏との対談で、短期貸出を行っている管理会社向けに提供しているプロダクトなどの進化について次のように述べた。

「昨年のVRMA国際会議以来、Booking.comでは旅行者からの高まる期待や探求心に短期貸出業界が対応し続けられる方法を見出すべく、短期貸出を行っているパートナー様と活発に対話を続けてきました。こうした有意義な対話は、短期貸出業界との関係やパートナーシップの強化につながっただけでなく、パートナー様の意見が実際に旅行の未来を形作るのに役立っているのが見受けられることから、業界の前進に貢献していることが分かります。特に一軒家やアパートメントなどこれまでとは異なるタイプの宿泊施設が従来のセグメントよりもカテゴリーとして急速に成長し続けていることを考慮すると、共に成長していくポテンシャルが非常に高いため、我々のパートナーシップにおける次のステップについて考えるだけでワクワクします。」

Booking.comの『Guest Review Award(クチコミアワード)2018』では、アワード受賞施設の73%はホテル以外の多彩なタイプの宿で、2年連続でアパートメントがホテルを抑えて最多の宿タイプとなった。さらに、2019年5月に同社が発表したデータによると、2007年からBooking.comの掲載施設にチェックインした延べ人数が合計30億人を超え、このうち4分の1となる7億5,000万人がホテル以外の多彩な宿での滞在だった。こうしたデータからも、新しいタイプの宿泊施設への注目度が非常に高いことが分かる。

この度導入された新機能では、管理会社の業務効率化と収益拡大・維持のサポートだけでなく、ユーザーの宿泊施設選びをスムーズにする機能も備わった。世界中に600万件にも上る多彩な宿泊施設を掲載するBooking.comが、今後も管理会社・ユーザー双方にとって利便性の高いサービスを提供していくことを期待したい。

■新機能のプロダクト・機能の詳細はこちら

【参照記事】
1秒に平均7名が一軒家やアパートメントなどホテルとは異なる宿泊施設にチェックイン!短期貸出を行う管理会社が提供する各宿泊施設の魅力を強調するための新機能を導入

(HOTELIER 編集部)


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