ビジネスホテルで日本初のハラール認証三つ星を取得、「ドーミーイン・global cabin浅草」でハラールメニュー提供

ビジネスホテルで日本初のハラール認証三つ星を取得、「ドーミーイン・global cabin浅草」でハラールメニュー提供

2019年7月30日、全国にビジネスホテル『ドーミーイン』やリゾートホテル『共立リゾート』を運営する株式会社共立メンテナンスが、「ドーミーインEXPRESS浅草」を「展望大浴場 あさひ湯 ドーミーイン・global cabin浅草」にリニューアルしたことに加え、一般社団法人ジャパン・ハラール・ファンデーション(JHF)から飲食部門の認証を取得し、7月13日より「ドーミーイン・global cabin浅草」において提供する全ての食事をハラール対応していることを発表した。

JHFは、東京・御徒町の宗教法人アッサラームファンデーションおよびアッサラームマスジドと連携して2015年に設立した。「台東区ハラール認証取得助成事業」支援をはじめ、日本でのハラールという考えを広め、日本人に機会と知識を提供する団体である。国際認証団体としても、すでにシンガポールのMUISやマレーシアのJAKIMと相互認証を取得している。

この度共立メンテナスが取得した認証は、3つに分類されるハラール認証のうち最も厳格な「全てのハラール」を意味する“三つ星”認証であり、JHFの調査によるとビジネスホテルでの取得は日本初となる。

現在、イスラム教の教えを信じる“ムスリム”の人口は世界人口の1/4を占める約18億人に達し、ムスリムを対象とする市場規模は推定300兆円になると言われている。世界のムスリムの中でも、特にインドネシア・マレーシア・シンガポールなどアジアの国に多くのムスリムが暮らしている。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、こうした国々からも多くの人の来日が予定される中、同社はムスリムのゲストに快適に滞在してもらうため、今回のハラール対応メニューを提供することになり、承認の申請に至ったという。

ハラール認証取得およびメニュー開発においては、ゲストの要望、食材の選定、仕入先の確保、スタッフへの教育などに関して十分に検討を行った。同社は「ハラールを特別食ではなく、すべてのお客様に安心してお楽しみいただける食事として捉えており、今般のメニュー改定はムスリムのお客様を含む海外の方々はもちろんのこと、日本のお客様にも十分にご満足いただけるものと考えています」と述べている。

ドーミーイン名物で、海外のゲストからも人気の高い夜食メニューである“夜鳴きそば”をハラール対応(「ドーミーイン・global cabin浅草」のみ)し、食材に工夫を凝らしながら従来と遜色のない味を実現している。7月13日より、夜鳴きそばや牛すき鍋、クリームシチューなどを取り入れた朝食を提供開始した。メニューの拡充に関しては今後も検討していくという。

ホテルのリニューアルにおいては、10階に礼拝室を設け、食事以外の面においてもムスリムのゲストが快適に日本で過ごせるよう努めている。同社は、この度のハラール対応および『global cabin』を兼ね備えたリニューアルに伴い、より多くのゲストに利用してもらえると考えているという。今後については「ドーミーインを含むすべてのホテルブランドにおいて多様なお客様のニーズに対応し、ご満足いただけるようサービスの向上に努めます」と述べている。

政府は2018年5月、『訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン』を策定し、ムスリム旅行者に対する受け入れ環境整備と、プロモーションにおける関係省庁の取り組みをまとめた。同プランによると、飲食店や宿泊施設、地域の関係者が連携してムスリム旅行者の受け入れに積極的に取り組んでいる先進地域が複数あり、それらの地域においてはムスリムが快適に過ごせる環境が整いつつあるという。一方、ムスリム旅行者の目線で旅行先国を評価した指標によると、日本は治安面などの評価は高いものの、食事対応の充実度や礼拝スペースの充実度などの項目での評価は低く、ムスリム旅行者の規模も欧米や東アジアの国々と比べても少ない水準にあるとしている。

2017年の訪日外国人旅行者数は、マレーシアからは約44万人(前年比12%増)、インドネシアからは約35万人(前年比30%増)だった。2017年の訪日外国人消費動向調査では、マレーシアからの訪日旅行者の72.3%、インドネシアからの訪日旅行者の68.1%が、訪日前に期待していたこととして「日本食を食べること」と回答している。しかし、訪日経験のあるムスリムやムスリム向けツアーを扱う旅行会社からは、「食べ物やその成分の表示が不十分」「食事ができるお店が少ない」などの声が寄せられている。加えて「礼拝できる場所が少ない」「ムスリム対応を行っている施設の情報が不十分」など、礼拝の対応や情報提供を求める声も挙がっているという。

政府は同プランの中で、「旅館・ホテル等の宿泊施設においては、旅行者の滞在時間が長く、飲食や礼拝、入浴等についてニーズに応じた対応が求められることから、宿泊施設スタッフのムスリムに対する理解度を深めるため、各施設での受入マニュアルの作成を支援する」「ムスリム旅行者の受入にあたっては、施設等のスタッフと円滑にコミュニケーションを取れるよう、案内所、交通機関、宿泊施設等において、VoiceTra等の多言語音声翻訳システムの活用を促進するとともに、多言語対応に必要な機器の整備を支援する」としている。

この度発表された「ドーミーイン・global cabin浅草」をはじめ、「シェラトン都ホテル東京」などのホテルや飲食店でもハラールメニューを提供したり、礼拝ができるサービスを提供するなどしている。ムスリム旅行者が快適に過ごせる環境が整った宿泊施設が増えれば、訪日外国人旅行者数や消費額の増加にも繋がるだろう。都市部だけでなく地方部でも、ハラールに対応できる施設が増えていくことを期待したい。

■「展望大浴場 あさひ湯 ドーミーイン・global cabin浅草」公式サイトはこちら

【参照記事】
浅草のドーミーインで全ての食事をハラール対応し、ムスリムのお客様をおもてなし
【参照サイト】
・観光庁|「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」の策定
・観光庁|ムスリム対応に関する取り組みについて

(HOTELIER 編集部)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

太陽光の「TRENDE」

太陽光発電を無料で設置して、電 気代を10%カット。「ほっとでんき」

詳細を見る

初めての不動産投資なら...

1万円から始める、クラウドファンディング型の不動産投資「SAMURAI」

詳細を見る

ホテル運用代行をお探しの方

全国の一室から、建物一棟まで様々な宿泊施設の運営代行を行う「オックスコンサルティング」

詳細を見る