インドのホテルベンチャー「OYO(オヨ)」が日本で賃貸サービスを開始、入居・退去がスマホで完了

インドのホテルベンチャー「OYO(オヨ)」が日本で賃貸サービスを開始、入居・退去がスマホで完了

2013年に創業したインドのホテルベンチャー・OYO(オヨ)が、日本の不動産業界に近日参入し、賃貸サービス『OYO LIFE』を開始することが分かった。

インド最大級のホテルチェーンに急成長したOYOは、インド国内で350都市・10万室以上、中国で171都市・8.7万室以上を展開している。このほかマレーシア・ネパール・イギリスでもホテル事業を展開し、日本でも同様にホテル事業を開始すると予想されてきた。しかし、日本ではこれまでとは大きく異なるアプローチを不動産業界で仕掛け、ホテルに泊まるような簡単な手続きで住居を選べるような、新しい世界を創る考えのようだ。

『OYO LIFE』は賃貸住宅を契約するまで、これまで当たり前に行なわれていた一連の複雑な手続きをゼロから再構築し、現代に合わせた新しい賃貸サービスとして提供する。運営は、OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN株式会社が担う。同サービスは1ヶ月単位の契約で、「初期費用がかからない」「家具家電・Wi-fi完備」「入居も退去もスマホひとつ」「3日間の“住み試し”が可能」という4つのメリットがある。

日本で賃貸物件を借りる場合、賃貸情報サイトで物件を探し不動産屋を訪れ、保証人を立てさまざまな書類にサインし、敷金・礼金を払うなど複雑な手続きが必要である。同サービスは「ホテルのように部屋を選ぶだけ」を掲げ、入居から退去までスマホひとつでできる、これまでにない賃貸サービスだ。入居前の清掃費のみ発生し、敷金・礼金・仲介手数料が不要で即入居可能なため、初期費用を抑えることができる。

各部屋ごとに家具家電・Wi-Fiが完備され、引っ越しの手間を大幅に削減できる。水道光熱費といった公共サービスも含まれており、これらの手続きも不要だ。さらにスマホから退去申請ができるため、これまでの賃貸契約で解約の際に一般的だった、書面での解約通知が不要である。そして、同サービスの中でも画期的と言えるのが「3日間の“住み試し”」だ。従来の賃貸は、数十分程度の内見で何も置かれていない部屋を確認し、契約するかどうかを決める必要がある。一方、同サービスでは3日間実際に住んでみて契約するかどうかを検討できる。

同サービスでは、マンションタイプ(10万~15万円)・戸建タイプ(25万~45万円)・シェアハウスタイプ(4万~6万円)の部屋を用意している。東京都23区を中心にサービス提供を開始・順次拡大し、2019年3月末までに5,000室の物件提供を予定している。

OYOは、世界最大のホテルチェーンであるマリオット・インターナショナルの客室数を狙えるほどの急成長を遂げている。マリオットは2018年末時点で130ヵ国・地域に6,900軒のホテルを展開し、130万室以上の客室数を持つ。OYOは世界全体で46万室ほどの客室数を持ち、2016年時点で年間600万件程度だった予約数は、2018年末には7,500万件までに拡大した。マリオットの客室数を抜くのはまだ先と見られるが、その成長力は驚異的だ。

加えて同社は、『Slack』や『Wework』などにも投資するソフトバンク・ビジョン・ファンドがこれまで100億円以上投資しているほか、スマホ配車サービスを手掛けるGrabなどからも資金調達を行い、評価額は5,000億円を超える。

資金力はもちろん、高い技術力にも注目したい。同社の従業員約8,500人のうち、データサイエンティストや人工知能(AI)などのIT技術者は700人を超える。同社がこれまで進出した地域の宿泊需データは、AIで常時分析しているという。全ての空室の料金を常時変動させ、地域内での需給のミスマッチを最小化し、その地域内のホテル全体の稼働率を最大化させる戦略だ。また、経理・予約・清掃管理といったホテル運営に必要な機能をスマートフォンアプリとして提供し、ホテルオーナーがスマホ1台で経営できる環境を作っている。

同社がここまで急成長を遂げているのは、単にホテルを運営しているだけでなく、予約サイトやホテルオーナー向けの管理者ツール(PMS)の開発に至るまで、その全てを自社で行っているということも理由の一つだ。OYO Home Japanではすでに、物件オーナーに対してホテルや住宅の管理サービスの提供を開始している。

このたび日本での展開が明らかになった『OYO LIFE』は、賃貸契約に関する面倒な手続きが不要なだけでなく、1ヶ月単位の契約のため“旅するように暮らす”こともできる。年単位での契約が一般的な賃貸が、同サービスの登場により変化していく可能性もある。同社が日本でどのように事業を展開・拡大し、不動産業界に影響を与えていくのか今後も注目していきたい。

■『OYO LIFE』公式サイトはこちら

【参照記事】
インド発のホテルベンチャー「OYO」が日本の不動産業界に参入 敷金・礼金・仲介手数料ゼロの衝撃
【参照サイト】
OYO Home Japan
【関連記事】
インドの格安ホテル「OYO」が2018年度内に日本進出、ITを駆使した運営で急成長

(HOTELIER 編集部)

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