半導体製造装置メーカーのディスコ、世界初の“従業員満足に特化した規格”を発行

半導体製造装置メーカーのディスコ、世界初の“従業員満足に特化した規格”を発行

半導体製造装置メーカーの株式会社ディスコは、2019年3月25日、従業員満足規格JSA-S1001『ヒューマンリソースマネジメント -従業員満足- 組織における行動規範のための指針』を、一般財団法人日本規格協会の規格制度のもと発行した。

この規格は、これまで同社が実施してきた従業員満足度を高めるためのさまざまな取り組みを概念化し、汎用性の高い文書としてまとめたものである。なお、従業員満足に特化した規格は世界に例がなく、また個別企業の提案で開発・発行された日本規格協会規格(JSA-S)として初めての事例となる。

近年、企業における従業員の働き方が社会全体の大きな関心事になっている。加えて従業員の清廉さや定着率などは、企業の製品・サービスの品質を大きく左右すると考えられる。そこで同社は「これまで培ってきた従業員満足度向上に関する知見を、どの企業・団体でも実施可能な汎用性の高い文書として規格化することが、社会全体の労働環境向上に貢献できるのでは」と考え、このたび開発・発行した。

同規格は、従業員の自己実現や従業員菅の信頼関係向上などに企業が配慮し、従業員が「働きがい」「働きやすさ」「心身の健康」を得るための行動規範の計画、実行、評価および改善を実施するための指針だ。「組織の価値観やリーダーの思いに共感していること」「自分のやりたい仕事ができていること」「良好な人間関係が築けていること」「心身ともに健やかで生き生きとしていること」など、従業員満足という“人の心”にアプローチする際に大切なことを、規格の基本要素として明文化している。

同社はかねてより「真のCS(顧客満足)はES(従業員満足)なくしてありえない」という考えのもと、働くことへの誇り・やりがいを持ち、仕事と私生活の両立ができ、心身ともに健康でいられる働きやすい職場づくりに注力し、従業員満足度の向上を図ってきた。その結果、外部から高い評価を得ている。

2017年、厚生労働省の『第1回 働きやすく生産性の高い企業・職場表彰』の最優秀賞を受賞した。厚生労働省は「業務の遂行において、社内通貨である“Will”を用いることなどにより、社員一人ひとりが日常的な業務レベルで生産性向上を意識すること、仕事への主体的な意欲をもつこと、残業の削減を図ることなどを実現させ、働きやすく働きがいのある組織を作り出している」と評価している。

“Will”とは同社の社内通貨である。新しい仕事を社内オークションでより安価なWillで入札した者が担当者になり、仕事を遂行すると落札額が担当者のWill会計の収入として計上される。担当する仕事は自分で選んだもののため、“やらされ感”がなくなるという。また、個人のWill会計の収支はボーナスの一部に反映される。このほか、ライフスタイルなどに応じて勤務地を自由に選択できる制度の導入や、異動先を自ら選択できるFA制度の導入、配当連動インセンティブの導入も評価された。

さらに同社は、経済産業省の『健康経営銘柄2019』にも選定されている。“健康経営”とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することだ。経済産業省は、同社が自社開発アプリで社員の健康度向上とコミュニケーションを活性化していることや、健康経営の推進で生産性向上に貢献していることを評価している。

厚生労働省が2016年3月に発表した『今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業』の報告書では、「経営においては、“従業員満足度”と“顧客満足度”の両方を重視するのが重要」としている。企業が成長を続けるには、顧客のニーズにあった製品・サービスの提供が重要であると同時に、企業の競争力の維持・向上には従業員の能力発揮が重要だと述べ、そのためには従業員の働きがいや働きやすさを高めることが大事だとしている。

また同報告書のアンケート調査を見ると、社業の発展について「社業の発展のためには従業員全体の育成や処遇を大切にするべき」と考える企業が過半数を占めた。しかし、従業員の要望・満足度などの把握状況は「把握していない」が最も多い46.7%、「把握しているが、その結果を従業員へのフィードバックはしていない」が28.8%、「把握し、その結果を従業員にフィードバックしている」が24.5%だった。この調査が行われた当時は、従業員を大切にするべきという考えはあるものの、把握やフィードバックは十分ではなかったようだ。

このたびディスコが発行した規格を活用すれば、「従業員の働きやすさや、より良い職場環境づくりに何が必要か」を理解し実行できるだろう。インバウンド需要が拡大する一方、人材不足が深刻化している宿泊業界でも、同社の規格を活用することで、今まで以上に従業員満足を高め充実したサービスを提供できるはずだ。多くの企業が取り入れ、従業員満足度の向上や企業の発展につながっていくことを期待したい。

【参照記事】
・企業提案による初の日本規格協会規格「従業員満足規格JSA-S1001」を開発・発行
【参照サイト】
・厚生労働省|第1回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」の受賞企業を決定しました
・経済産業省|「健康経営銘柄」

(HOTELIER 編集部)

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