訪日外国人にも人気のブランド牛で、関西の高級ホテルに動き。既存レストランが続々と「鉄板焼き」に

訪日外国人をターゲットにした「宿泊特化型ホテル」の新規出店は、関西エリアを中心に着実に伸びてきている。その一方で、飲食や宴会施設を持つ既存ホテルは近年、レストランの強化に乗り出し始めている。これは、朝食のみの利用に留まりがちな外国人宿泊客のホテル内で飲食する機会を増やし、宿泊特化型と差別化を図ることが狙いである。

なかでも注力されているのが、訪日客に根強い人気のある「鉄板焼き」だ。

大阪市中央区の「セントレジスホテル大阪」は2018年11月、開業以来初の新店となる鉄板焼きレストラン「和城(わじょう)-WAJO-」をオープンした。宿泊特化型ホテルや街中のレストランにない、高級ホテルならではのものの提供を目指し、店内は同ホテルのコンセプトでもある安土桃山文化を背景に、豊臣秀吉と千利休をイメージした金・銀の装飾が随所に施されている。

メニューには、神戸ビーフや希少な石垣牛などのブランド牛を揃えており、3万円ほどの高額コースが人気だという。同年11月の売り上げは目標を3割も上回る結果となった。担当者は「当初はほとんどが日本人客だったが、年末年始の予約は外国人が上回った」と話す。

同市北区の「コンラッド大阪」も同年11月から、鉄板焼きレストラン「蔵」で食事した後にバーラウンジへ移動し、デザートとともにライブ音楽を楽しめる新コース(16,000円~、税・サービス料別)を売り出した。これには、館内をめぐり複数の店を体験してもらうことで、リピーターにつなげる狙いもある。他ホテルとは違ったサービスを提供することで、差別化を図っているとのことだ。

同区の「ヒルトン大阪」は、8月に鉄板焼きレストランを含む4店舗の大幅改装を実施。それまで奥まった場所にあった鉄板焼きレストランを、宿泊客の目に留まるよう“外から見える位置”に移転させたことで、改装後の訪日客の利用も増えているという。その他にも、神戸市中央区の「ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド」は、昨年末より土曜宿泊の4組限定で、朝から鉄板焼きの朝食が楽しめるプラン(36,600円~、税・サ込)を発売している。

上述のように多くのホテルで「鉄板焼き」が選ばれるのは、日本のブランド牛が訪日客に人気であることが背景にある。日本国内は、北海道から沖縄まで全国にブランド牛が多く揃っている。また、カウンターでシェフが調理するスタイルは、外国人好みの“ライブ感”が演出できることも後押ししているだろう。

旅行に関する口コミサイトのトリップアドバイザーが発表した「外国人に人気の日本のレストラン ランキング 2018」や、グルメメディアのヒトサラが発表した「2018年上半期 日本のレストラン予約ランキングトップ20」でも、様々な鉄板焼きレストランがランクインしている。

日本の食が外国人に人気となっている今、ホテルレストランのラインアップがホテル選びの基準になる日も、そう遠くはないはずだ。

【参照記事】
訪日客はブランド牛がお好き 関西高級ホテルが「鉄板焼き」を強化
【参照サイト】
・訪日外国人客が選んだ! 2018年上半期 日本のレストラン予約ランキングトップ20
・旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本のレストラン ランキング 2018

(HOTELIER編集部)


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