せとうち古民家ステイズ Hiroshima「こざこ森」2020年3月末開業、築100年の古民家を改修

せとうちDMOを構成する株式会社瀬戸内ブランドコーポレーションは2019年11月7日、瀬戸内エリアの新しい旅の楽しみ方を提供する宿泊施設『せとうち古民家ステイズ Hiroshima』事業の3棟目で、2020年3月末に開業予定の『せとうち古民家ステイズ Hiroshima 「こざこ森」』の工事が始まったと発表した。

同事業は広島県庄原市にて行っており、2019年9月に「長者屋(ちょうじゃや)」および「不老仙(ふろうせん)」の2棟を開業している。なお、同事業の3棟の開発にあたり、「せとうち観光活性化ファンド」から資金支援を行う予定である。

庄原市高野町に開業する「こざこ森」は、一棟貸切り・1組限定のバケーションレンタルだ。中国山地の中ほどに残るなつかしい里山景観に囲まれた「広島の隠れ里(Hidden Village in Hiroshima)」のなかでも、有数の降雪地域である高野町で四季を存分に楽しむため、築100年の古民家を改修する。目の前の森とつながったかのような大胆な間取りのリビングは、ゆったりと自然を感じるのに絶好の場所となる予定だ。推奨定員は6名。施設には土間リビング、和室1室、洋室2室、キッチン、浴室、トイレ2つ、駐車場を用意する。

せとうちDMOは、「国内・国外問わず旅行者が訪れている広島県の中でまだまだ知られていない中山間地域「隠れ里」庄原に新たな魅力を持つ宿泊施設が完成することで、お客様の満足度向上に貢献し、同市や瀬戸内エリアの滞在日数と再訪意向の増加へつながるものと考え、このたびの支援を決定しました」と述べている。

また、この度のプロジェクトでは、瀬戸内ブランドコーポレーションの地方創生プロジェクト『せとうち古街計画』に基づき庄原市をはじめとする地元有志との取り組みで、施設開発だけではなく、インバウンド宿泊客へ魅力的な施設としていくために、宿泊時に体験してもらうことのできる体験プログラム開発も進めてきた。

施設の運営を担う一般社団法人庄原市観光協会が運営する電動式スポーツサイクル「e-Bike」を使ったサイクリングプログラムや、宿泊客限定の出張シェフによる庄原特別コースなどを宿泊施設とセットにして販売していくことで、利用者にとってワンストップで庄原での滞在を楽しめるようになる。今後、旅行会社向けの施設見学の受け入れなども予定しているという。

広島県は、トリップアドバイザー株式会社が発表した「インバウンドレポート2019」において、訪日客からの口コミが全国で7番目に多かった。特に観光施設について高評価の投稿が集まっている。加えて、欧米豪とインドからの旅行者が広島県に訪れているほか、インド・オーストラリア・イギリスの4~5割の旅行者が広島へ訪問意向があることが分かっており、訪日客が強い興味を持っている県であることがうかがえる。

そんな広島県では宿泊施設の開業が相次いでいる。一般社団法人ノオト/株式会社NOTEが主導する『NIPPONIA(ニッポニア)』ブランドの宿泊施設「NIPPONIA HOTEL 竹原製塩町」が、2019年8月に竹原市に開業した。同施設は築100年以上の古民家3棟を高級ホテルに改修したもので、計10室・36名が宿泊できる。また、広島市中区では、株式会社リビタが手掛ける「KIRO 広島 -THE SHARE HOTELS-」(49室)が9月に、株式会社WeBaseが手掛けるコミュニティホステル「WeBase 広島」(170名)が10月に開業した。

せとうちDMOでは、重要市場国として北米・フランス・ドイツ・イギリス・オーストラリアの5地域を挙げている。せとうちDMOが発表した「2018年度事業報告」によると、2017年度から継続的に実施している現地メディアへのPR活動により、メディア露出が大幅に増加した。

2017年11月~2018年3月の5か月間で5地域でのメディア露出は90回だったが、2018年4月~2019年3月の12ヶ月間で468回となり、月平均は倍以上の露出になったという。主な成果として、『The New York Times』にて「2019年行くべきデスティネーション52箇所」の中で日本から唯一瀬戸内がランクインしたほか、『NATIONAL GEOGRAPHIC TRAVELLER』の「2019年行くべきデスティネーションBest19」の第1位に瀬戸内がランクインした。

瀬戸内7県(兵庫県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県)の2019年1月~7月の外国人述べ宿泊者数は、どの月も前年の数を上回った。継続的なPR活動が良い影響を与えていると考えられる。瀬戸内ブランドコーポレーションは「こざこ森」のほか、愛媛県にて2020年夏に「ホテルビスタ松山(仮称)」(140室予定)を開業予定だ。加えて、同社が設立した富士見町開発合同会社とヒルトンは、2022年度に「ヒルトン広島」(415室予定)を開業予定だ。今後も瀬戸内エリアに外国人旅行者の受け皿となる宿泊施設を開業し、滞在日数の増加や地域活性化に繋げていくことを期待したい。

■「せとうち古民家ステイズ」公式サイトはこちら

【参照記事】
広島の隠れ里 庄原、 ここでしかできない滞在体験を提供
【参照サイト】
・NIPPONIA|「NIPPONIA HOTEL ⽵原製塩町」が広島県竹原市にオープンします。
・せとうちDMO|平成30年度事業報告及び収支決算について
・せとうちDMO|せとうちDMO NEWS_vol.041を掲載しました。

(HOTELIER 編集部)


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