“日本酒まみれ”がテーマの体験型民泊「SAKEHOUSE」大阪市内に続々とオープン、酒造と連携し見学ツアーも開催

“日本酒まみれ”がテーマの体験型民泊「SAKEHOUSE」大阪市内に続々とオープン、酒造と連携し見学ツアーも開催

不動産事業・建設事業・住宅宿泊事業などを手掛けるFURUEL株式会社は2019年10月27日、「日本酒まみれ」をテーマに、日本酒を呑み、学び、楽しみ、そして酔える酒福のひとときを味わえる体験型民泊『SAKEHOUSE』を大阪市内に3店舗開業すると発表した。

同社は2019年10月25日、大阪メトロ谷町線「天神橋筋六丁目」駅から徒歩5分の位置に「SAKEHOUSE天六」(定員9名)を開業した。テラス付きの3階建てで、2階の踊り場にはこだわりの優雅な椅子に座って日本酒が呑めるスペースもある。今後は、2019年12月上旬にJR大阪環状線「鶴橋」駅から徒歩5分の位置に「SAKEHOUSE鶴橋」(定員6名)を、2020年中旬には近鉄線「今里」駅から徒歩5分の位置に「SAKEHOUSE今里」(定員14名)を開業予定だ。

2013年に「和食」がユネスコ世界無形文化遺産に登録され、これを機に海外で空前の日本酒ブームが巻き起こっており、流行に敏感な世界のソムリエやシェフ、バーテンダーが目を向け始めている。2017年の財務省貿易統計の清酒輸出金額・数量の推移によると、清酒の輸出金額は約187億円(対前年比119.9%)、輸出数量は約23,482キロリットル(対前年比119.0%)となり、いずれも8年連続で過去最高となった。特に、中国への輸出金額は前年比83.5%(約12.1億円)増加、数量も前年比74.9%(約1,430キロリットル)増加と急拡大している。

しかし、国税庁の「平成28酒造年度清酒製造状況等」の表によると、平成28酒造年度において清酒を製造した場数は1,212場で、1975年の製造免許場が3,229場であったことと比べると相当減少しており、現在も減少し続けている。この要因として、カクテルやワインなどのブームに押され日本酒の需要が減っていることや、酒蔵の後継者問題による倒産が挙げられる。特に職人の高齢化に伴い、若者の人材確保が深刻化している。

日本国内では上記の問題があるにもかかわらず、海外で日本酒人気が向上していることを受け、同社の学生インターンメンバー3人で日本酒部を結成し、民泊と日本酒で何かできないかと考え始めたのが『SAKEHOUSE』を造るきっかけだった。酒造の言語対応などで難航したが、多くの日本酒に関わる人々の協力を得ることができ、結果として複数の酒造と提携してオープンすることとなった。同社は「一人でも多くの人に日本酒を好きになってもらうことで、日本酒を買う人や酒蔵に足を運ぶ人が増え、日本酒業界を盛り上げることに繋がると考えています。造り手の日本酒愛がたっぷり感じられる民泊となっています」と述べている。

『SAKEHOUSE』の“酒ごい”(すごい)こだわりポイントは3つある。1つ目は、無人酒販販売機「酒ボックス」だ。日本酒は香味に強く特徴が現れる奥の深いお酒のため、最近ではより詳しく4つのタイプに分類されることが増えている。そこで同社も「コクのある醇酒(じゅんしゅ)」「香り高い薫酒(くんしゅ)」「軽快でなめらかな爽酒(そうしゅ)」「熟酒(じゅくしゅ)」を用意し、それぞれのタイプから日本酒を選び、それに一番合う缶つまとセットにしてリーズナブルな価格で提供している。

2つ目は「酒造ツアー」。『SAKEHOUSE』は大阪の酒造3社(西条合資会社、浪速酒造、山野酒造)と、白鹿酒造株式会社の博物館である白鹿記念酒造博物館と提携しており、見学ツアーに参加できる。ほとんどの酒蔵では電話で見学ツアーを予約するのが普通だが、これらはオンライン予約に対応しているため、日本人はもちろん訪日外国人のゲストも簡単に予約可能だ。酒造りの仕方や酒にまつわる知識をインプットした後、貴重な酒樽の飾られている『SAKEHOUSE』で日本酒を呑めば、造り手の思いを感じることができ、より感慨深い味となるだろう。

3つ目は「多すぎる酒器」。日本酒は、おちょこなどの酒器一つで香りの立ち方が変わるのも面白いポイントだ。『SAKEHOUSE』には徳利やおちょこなどの酒器が数え切れないほどある。例えば、香りをより感じられる口径が広い酒器や柔らかなヒノキが香る升で飲むと、より日本酒を楽しむことができるという。

同社は『SAKEHOUSE』について次のように述べた。「日本酒に興味がないという人から、日本酒の知識がある程度ある人まで、民泊での日本酒体験を通して、日本酒の新たな側面に気づき、日本酒を深めるきっかけが掴める民泊です。今後、日本酒を好きになってくれる外国人ゲストが少しでも増え、日本酒業界が盛り上がれば言うことなしです。」

政府は2013年に『酒蔵ツーリズム推進協議会』を発足し、日本酒をはじめとした日本産酒類を盛り立て観光資源として活用し、外国人観光客への訴求や地域の魅力発信・活性化に繋げる取り組みを行ってきた。加えて『クールジャパン戦略』の一つとして、日本産酒類のPRや酒蔵開放・体験といった取り組みも行ってきた。

NTTコム リサーチが2017年12月に発表した「『訪日外国人観光客の再訪日促進と日本酒ツーリズムの可能性』に関する調査結果」によると、外国人観光客が訪日中に体験した内容で「日本食(和食)」が最も多い88.3%となり、「日本食(和食)」の中では「お酒」が3番目に多く挙がった。国内滞在中に日本酒を飲んだ人は83.4%で、「日本酒の酒蔵に行ったことがある」という人も6割に上ったという。

また「外国人観光客が、日本酒酒蔵を魅力的な観光資源と思うかについて」では、「非常にそう思う」41.1%、「ややそう思う」44.8%となり、合わせて8割以上の人が酒蔵に魅力を感じているという結果となった。さらに「日本酒酒蔵を訪ねるツアーへの参加意向」では「是非参加したい」が50.3%と過半数を超え、「やや参加したい」の32.5%を合わせると8割以上の人がツアー参加意向があることが分かった。

2018年の大阪府の外国人延べ宿泊者数は、全国2位の1,512万人(前年比+29.6%)だった。近年海外で人気が高まる日本酒をテーマとした『SAKEHOUSE』は、世界中から訪れる外国人観光客の心を掴む民泊施設になりそうだ。日本酒のさらなる人気拡大に寄与し、日本酒業界を盛り上げていく施設となることを期待したい。

【参照記事】
酒ごい(すごい)民泊「SAKEHOUSE」令和の秋から続々オープン〜まったく新しい〈泊まる×酔う?〉の体験型民泊を徹底解剖〜
【参照サイト】
・FURUEL株式会社
・観光庁|酒蔵ツーリズム
・内閣府|クールジャパン戦略
・NTTコム リサーチ|『訪日外国人観光客の再訪日促進と日本酒ツーリズムの可能性』に関する調査結果
・観光庁|宿泊旅行統計調査(平成30年・年間値(確定値))

(HOTELIER 編集部)

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