ティ・エ・エス、京都の宿坊「立本寺 四神閣(りゅうほんじ ししんかく)」オープン、ReValue事業の立ち上げへ

東南アジアを中心に訪日旅行(インバウンド)専門の旅行事業を展開する株式会社TAS(ティ・エ・エス)は2019年3月19日、京都市上京区の立本寺内に宿坊「立本寺 四神閣(りゅうほんじ ししんかく)」をオープンした。あわせて同宿坊と同じ地域の町家2棟の運営より、新規事業として「ReValue事業」をスタートしたことを発表した。

同社は、東南アジアを中心に南アジア・欧米・中東など世界50カ国以上からの訪日旅行を取り扱う「訪日旅行事業」、海外の旅行会社向けに予約システムを提供する「オンライン旅行事業」、訪日外国人向けサイト『ZEKKEI Japan』を運営する「メディア事業」を展開する、訪日旅行に特化した1979年創業の旅行会社だ。このたび、新たに「ReValue事業」が加わることで、4つの事業を展開することとなる。

「ReValue事業」とは、歴史的・文化的に価値あるものに、同社が関わることで新たな体験価値を創造し、地域と共に後世に継承していく事業だ。先進設備が整う近代的な建物が作られていく一方で、歴史的・文化的に価値ある建物等は個人保管はもちろん、国や自治体でも維持が困難になり廃れてしまうケースが増えている。なかでも京都の町家は、7年間で5600軒以上が失われてしまった。

そこで同社は、京都市上京区にある築300年の「立本寺(りゅうほんじ)」のお堂をリノベーションし、宿坊「立本寺 四神閣(りゅうほんじ ししんかく)」としてオープンした。

「立本寺」は、日蓮聖人の孫弟子・日像上人により開山し、1708年の宝永の大火で焼失後に現在の地に移転し伽藍を再建した、長き歴史を誇る寺。寺宝の「紺紙金銀泥法華経宝塔曼荼羅図」と「法華経并観普賢経」は国の重文指定。渡辺始興筆の「紙本著色十六羅漢図」と覚円作の「法華経并観普賢経」、さらに本堂・祖師堂・鬼子母神堂・表門・鐘楼・方丈・客殿・庫裏などの建物は、市の文化財に指定されている。

宿坊名にある四神閣の“四神”とは、東西南北の四方を守る神様のこと。それにちなみ、「玄武(北)」、「青龍(東)」、「朱雀(南)」、「白虎(西)」という4つの神様の名称がついた客室を用意している。また、当時の外観や柱などを残しており、歴史ある建物の中で新しい宿坊体験を実感できる。早朝に本堂から響いてくる太鼓の音で、お寺らしい心地よい目覚めが体験できたり、春には桜、秋には紅葉を静かな境内で楽しむことができる。

また、ReValue事業の一環である「西陣京町家 青龍邸/白虎邸」は、西陣織を育んだ街・京都西陣で老舗帯屋であった歴史的意匠建造物京町家と、その別邸として使われていた日本伝統家屋。一棟貸切の趣ある宿で、暮らすように寛ぐことができるという。

多様化する旅のスタイルにあわせ、近年は個性豊かな宿泊施設が国内でも増えてきている。宿坊も、楽天トラベルが発表した訪日旅行(インバウンド)に人気の小規模宿ランキングにランクインしていたり、楽天LIFULL STAYと宿坊予約サイト『テラハク』を運営する和空が業務提携するなど、認知度も年々上昇している。

インバウンドニーズの増加とともに、単に泊まるだけの宿泊施設ではなく、そこで泊まることでの体験を重視した宿泊者は今後もますます増加していくとみられる。今後もどんな趣向を凝らした宿泊施設がオープンしていくかとても楽しみである。

■「ReValue Japan」公式サイトはこちら

【参照記事】
京都の宿坊「立本寺 四神閣」がオープン。訪日旅行専門の旅行会社TASが宿坊1軒・町家2棟からReValue事業をスタート。

(HOTELIER編集部)


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