長崎県雲仙市の老舗旅館「ホテル東洋館」の運営会社、破産。地震の影響も

長崎県の雲仙温泉で「ホテル東洋館」を運営していた株式会社東洋館(本社:長崎県雲仙市、社長:石川 直樹氏)が3月31日、長崎地方裁判所から破産開始決定を受けたことが分かった。負債総額は37億円。

同ホテルは客室数115室、収容人数約500人、10人以上の収容が可能な宴会場を23室備えるなど雲仙温泉ではトップクラスの規模を誇る老舗ホテルだった。ピーク時の91年6月期には23億円の売上高を計上したが、その後は普賢岳の火山活動の影響、競争激化や個人消費の低迷などから宿泊客が年々減少。設備投資のために多額の借入金も抱え、2005年には債権が金融機関から債権回収会社に譲渡された。以降も債権者が数回変わるなど、資金面で不安定な状態が続いていた。

慢性化した業績低迷のなか、16年4月に発生した熊本地震の影響で宿泊客が激減した。同年6月期には売上高6億円に対して1億1,000万円以上の赤字を計上。その後も業績は回復せず、今回の措置となったという。ホテルの運営は土地と建物を所有する、同市のFive Innovationが継続している。

地震の影響なども続き観光客が低迷する長崎地方だが、ファンドを通じ、ホテル業界の活性化を応援する企業もでてきた。株式会社ドーガン(本社:福岡県福岡市、代表取締役:森 大介氏)は、十八銀行(本社:長崎県長崎市、代表執行役頭取:森 拓二郎氏)の出資を受けて設立運営している「『元気な長崎』応援投資事業有限責任組合」(略称:『元気な長崎』応援ファンド)を通じ、雲仙みらいかたる株式会社(本社:長崎県雲仙市、代表取締役:七條 彰宣氏)に対して 1,000 万円を投資。雲仙みらいかたる株式会社は、雲仙・小浜温泉地区の集客促進に向けた企画立案・実施を行うとともに、社宅運営や人材紹介など旅館・ホテルの業務効率化を進めている企業だ。1日も早い観光業の回復が期待されている。

【参照】
長崎雲仙の老舗旅館「東洋館」運営会社、自己破産開始決定 営業は別会社で続行
雲仙「ホテル東洋館」の元運営会社が破産、地震が影響
ドーガン、『元気な長崎』応援ファンド通じ 雲仙みらいかたる株式会社に出資

(HOTELIER 編集部)


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