宿泊業の倒産件数、2019年1月は前年同月比3件増、負債総額は約23倍の513.3億円

東京商工リサーチ(TSR)によると、1月に発生した宿泊業の倒産件数は前年比3件増の9件となり、2ヶ月ぶりに前年を上回った。

負債総額は約23倍の513億2900万円となった。負債総額が急増した要因は、東京・日本橋に本社を置く安達事業グループの「エメラルドグリーンクラブ」が約450億円の負債を抱えて倒産したほか、負債総額10億円以上の倒産が4件発生したためとみられる。

エメラルドグリーンクラブは、1973年の設立より「ホテルグリーンプラザ鴨川」と「ホテルグリーンプラザ強羅」などの会員制リゾートの運営を手がけていた企業。「ホテルグリーンプラザ鴨川」は、ガーデンプールや海を望む遊歩道などで人気を集め、「ホテルグリーンプラザ強羅」も多くのリピーターを抱えていた。

しかし近年は景気の悪化などから会員数が減少し、預託金の返済が課題となっていたほか、預託金を巡るトラブルも発生。資金繰りが限界に達し2019年1月29日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日に保全命令を受けた。負債総額は、債権者約1万2000人に対して約450億円だ。2軒はともに、通常通り運営を継続。その他のホテルは提携会社であるため、本件とは一切関係ないと説明している。

倒産の原因別では、「販売不振」が5件、「既往のしわ寄せ」が3件。形態別では、破産が5件、特別清算が3件だった。地区別では関東が5件、中部が2件、東北と九州が1件ずつとなった。

近年の訪日外国人数の増加や、2020年には東京オリンピック・パラリンピックといった国際的イベントの開催もあり、2018年は宿泊業の倒産件数が過去20年で最少となっていた。しかし2019年は、スタートから前年同月比を大きく上回る倒産件数・負債総額という結果となったため、業界内で不安の声もあがるだろう。2019年に新規開業予定の宿泊施設の建設は次々と着工している。今後も様々なインバウンドニーズに応えていくために、新規・既存ともに盤石な経営基盤のもとで宿泊施設運営ができることを期待したい。

【参照記事】
[倒産]1月の宿泊業は3件増の9件、負債総額は約23倍の513.3億円
【参照サイト】
エメラルドグリーンクラブが民事再生法申請、負債450億円
宿泊業倒産、18年は78件・492億円、件数は過去20年で最少に

(HOTELIER編集部)


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