全国企業の2018年12月の景気は2カ月ぶりに悪化、「旅館・ホテル」は2カ月連続で改善

全国企業の2018年12月の景気は2カ月ぶりに悪化、「旅館・ホテル」は2カ月連続で改善

帝国データバンクは2019年1月10日、『TDB 景気動向調査(全国)―2018 年12月調査―』を発表した。

2018年12月の景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は、前月比0.1ポイント減の49.4となり2ヶ月ぶりに悪化した。10の業界別では6業界が改善、3業界が悪化、1業界が横ばいとなった。帝国データバンクは「国内景気は年末需要がみられたものの、一方で人手不足に拍車をかけたほか、輸出減速などにともない製造業が悪化するなど、弱含み傾向が続いた。今後は、消費税率引き上げにともなう需要増と反動減が予想されるほか、中国など外需の減速や日米通商交渉の行方が懸念され、不透明感が一層強まっている」としている。

『サービス』は前月比0.5ポイント減の52.7となり、6ヶ月ぶりに悪化した。15業種のうち「旅館・ホテル」「飲食店」など7業種が改善、「娯楽サービス」など8業種が悪化した。また「旅館・ホテル」は同0.2ポイント増の45.7となり、2カ月連続で改善した。

企業からは現在の景況感について「少しずつ売り上げが伸びている」(酒場、ビヤホール)、「東日本大震災関連が終局に近づき、公共事業が激減」(土木建築サービス)という声があった。今後については「東京五輪を控えて観光客が増加するなかで、スマホにおけるWEB環境もまた第5世代を迎えており、新たなデジタルコンテンツが必要とされている」(広告)、「当面、システム開発需要は堅調に推移する」(ソフト受託開発)という声もある。

『製造』は同0.8ポイント減の49.2となり、2カ月ぶりに悪化した。中国向け輸出の減速や、小型乗用車の国内販売低迷が響いたとみられる。今後について「消費税の影響と株価の状況で先行きに不安を感じる」(金属工作機械製造)という一方、「大阪万博などが決まり、関西にも活気が出てくるとみられ、需要は上がると思われる」(化学機械・同装置製造)という声もあった。

『建設』は同0.2ポイント増となり、2ヶ月連続で改善した。年末需要や堅調な建設需要が追い風となった。企業からは現在の景況観について「インバウンドや国内旅行の増加でホテル棟の新築・改装が旺盛」(電気配線工事)という声があった。今後についても「インバウンドや国内旅行の増加で、ホテル棟の新築・改装にともなう設備投資および万博に向けた投資などが見込める」(電気配線工事)という声があり、インバウンド関連事業による需要増に期待が高まっている。

『運輸・倉庫』は同0.4ポイント増の50.5となり、2カ月連続で改善した。冬季賞与の増額を背景に、年末年始の長期休みを利用した海外旅行や国内旅行の予約数が増加したことで、旅行業へプラスに働いたようだ。現在の景況感について「人手不足が顕著に影響している」(一般乗用旅客自動車運送)などの声があった。今後について「消費税増税が実施されれば非常に悪くなる」(一般乗用旅客自動車運送)と不安視する声もあるが、「内航は、東京五輪・パラリンピックの資材移送と、台風などの災害復興にともなう資材の輸送があり、忙しい」(内航船舶貸渡)という声もある。

10の地域別では『四国』など3地域が改善、『南関東』『北陸』など3地域が悪化、『近畿』など4地域が横ばいとなった。前年同月比では、2016年9月以来の2年3ヶ月ぶりに全10地域で悪化した。米中貿易摩擦の影響が顕在化しつつあるなか、暖冬の影響も一部地域で現れたと考えらえる。

規模別では「大企業」は前月比0.3ポイント増の51.7で5カ月ぶりに改善、「中小企業」は同0.2ポイント減の48.8となり2ヶ月ぶりに悪化した。「中小企業」のうち「小規模企業」は前月と同水準の48.2だった。

「旅館・ホテル」に注目すると、帝国データバンクが2018年4月20日に発表した『ホテル・旅館経営業者の実態調査』では、2016年度の収入高合計が前年度を2.1%上回る4兆9,012億2,500万円で、過去10年で最高を記録したという。ホテル・旅館経営を主業とする企業(7915社)の過去10年間における収入高合計の推移では、2007年度以降は減少傾向が続いていた。しかし、2012年度以降は5年連続で前年度比増加が続いている。

観光庁が発表した『訪日外国人旅行者数の推移』を見ても、2011年までは大きな変化はないものの2012年以降は年々増加し続けていることから、インバウンドが宿泊業に与える影響は非常に大きいだろう。2019年にはラグビーワールドカップ、2020年には東京オリンピック・パラリンピック、そして2025年に大阪万博が開催される。これら大きなイベントに伴い訪日客も増加すると考えられ、ホテルや旅館の景気が今後も好調になると期待したい。

【参照記事】
全国企業の12月景気DI、2ヵ月ぶりに悪化 旅館・ホテルは改善
【参照サイト】
・TDB景気動向調査 -2018年12月調査結果-
・ホテル・旅館経営業者の実態調査
・観光庁|訪日外国人旅行者数の推移

(HOTELIER 編集部)

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