金沢9地点で基準地価上昇率10%超。新幹線開業効果持続、ホテルの建設ラッシュ続く

石川県が発表した7月1日現在の基準地価によると、金沢市中心部や金沢駅周辺の9地点で地価上昇率が10%を超えたことが分かった。県によると、新幹線開業や景気回復で、土地需要が高まっているという。

調査対象は、県内19市町の291地点(住宅地176地点、商業地90地点など)。全用途の平均価格は1平方メートルあたり6万200円(前年比2,000円増)、上昇地点は65地点(前年61地点)、横ばい地点は59地点(同41地点)でいずれも増加している。

市町別の変動率は、観光客の増加に伴うホテルの建設ラッシュが続く金沢市で2.2%増、野々市市が0.4%増で続いている。一方で、下落幅が大きかったのは珠洲市の5.4%減、輪島市の5.1%減など。人口減少が深刻な能登地域で下落傾向が続いている。

【商業地】
0.4%上昇し、1平方メートルあたり前年比5,800円増の10万4,200円。金沢市中心部や金沢駅周辺の上昇が顕著で、多くの観光客でにぎわう「ひがし茶屋街」の金沢市東山1丁目は20.4%と、3大都市圏を除いた地方圏で全国4位となっている。金沢市広岡1丁目が15.2%で続いた。地価調査石川分科会代表幹事の武田昭男・不動産鑑定士は「ひがし茶屋街は、北陸新幹線開業で環境が一変した地域。インバウンド(訪日外国人客)の数も多く、商業的にも魅力的」と指摘しているという。

金沢駅前の金沢市本町2丁目が県内最高地点。1平方メートルあたり92万円で、県内では10年連続のトップとなった。

【住宅地】
0.7%下落し、1平方メートルあたり前年比200円増の4万2,000円。景気の回復傾向や低金利を背景に、野々市市や白山市など金沢市への通勤や通学に便利な地域で地価の上昇が目立った。また、小松市沖町では、大型商業施設の開業などを受け、地価の上昇率は10.3%と全国12位。武田不動産鑑定士は「金沢市周辺の市町で、区画整備や商業施設の開業が相次いでいることが波及している。大学の多い野々市市では、学生街としての発展も顕著」と分析している。

北信越5県は1982年の上越新幹線開業以来新潟市が長らく先導してきたが、2015年の北陸新幹線開業をきっかけに拠点都市の役割が金沢市に移動しつつあるという。北信越5県での最高価格地点は、金沢駅前(金沢市本町2丁目)の92万円(前年82万円)。前年に引き続き2位は、新潟駅前(新潟市中央区東大通1丁目)で53万5,000円(前年54万円)だが、金沢駅前と新潟駅前の価格差は38万5,000円(同28万円)で、年々差が広がっている。

金沢は観光資源の豊富さに交通利便性の向上が加わり、北信越中心地としての地位を不動のものにしつつあるようだ。

【参照記事】
北陸3県の基準地価、新幹線効果陰りも 金沢 上昇率が縮小

(HOTELIER 編集部)


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